日報が毎日そろい、月末にそれを集計する。集計表はエクセルで作ってあり、担当者が貼り付けて、式が結果を出す。よくある形です。
この形は、動いているあいだは十分に速く回ります。重くなるのは、集計そのものではなく、その手前と、作った人がいなくなったあとです。
ここでは、日報の集計でどこに時間がかかっているのかと、エクセルのマクロで足りるところ・足りなくなるところを書きます。
重いのは集計ではなく、集めるところ
集計の時間を計ってみると、式が計算している時間はほとんどありません。時間を使っているのは、その手前です。
出していない人に催促する。書式がばらばらの日報を同じ形に直す。単位や日付の書き方を揃える。前月と数が合わないので元の日報を開いて確かめる。ここまでが済んで、ようやく貼り付けに入ります。
つまり、集計を速くしても、全体はあまり速くなりません。速くなるのは、そろったあとの数分だけです。
手を入れる場所は、書く側と集める側の境目です。書かれた時点で形がそろっていれば、直す作業も、確かめる作業も要らなくなります。
エクセルのマクロで足りるところ、足りなくなるところ
集計をマクロで組むこと自体は、悪い選択ではありません。分かれるのは、置かれている条件のほうです。
足りるところ
次の条件がそろっているなら、マクロで十分に回ります。
- 日報の様式が当分変わらない
- 書く人が少なく、書き方がそろっている
- 作った人が社内にいて、直せる
- 集計の結果を、その1つのファイルの中だけで使う
この条件で回っているなら、わざわざ作り替える必要はありません。費用をかけずに済んでいるものを、置き換える理由はないからです。
足りなくなるところ
足りなくなるのは、この条件が崩れたときです。崩れ方は3つあります。
まず、様式が変わったとき。項目が1つ増えるだけで、貼り付ける位置も式もずれます。直せる人がいれば数十分で済みますが、いなければその月は手作業に戻ります。
次に、作った人がいなくなったとき。日報の集計マクロは、誰かが自分の作業を速くするために書いたものであることが多く、手順書が残っていません。休まれると止まり、辞められたら一から作り直しになります。
3つ目は、集計の結果を他でも使うときです。日報から出した数字を、請求や給与の計算にも使うことになると、同じ数字をもう一度別の場所に打ち直すことになります。打ち直す回数だけ、間違える機会が増えます。
この3つのどれかに当たっているなら、集計を速くするより、日報が集まる形そのものを変えるほうが効きます。
書く場所は変えずに、出口だけ1本にする
日報の集計を組み直すときに、いちばん失敗しやすいのは、書く場所を変えることです。
現場が使い慣れているのは、今の書き方です。紙でも、エクセルでも、チャットに書いているのでも同じです。新しい画面を用意して「明日からこちらに入力してください」とお願いすると、入力されない日が出ます。1日でも欠けると、集計する側は結局どこかを見に行くことになり、手作業は戻ります。
ですから当社は、書く場所を変えずに済むかどうかを最初に確認します。今どこに書かれているかを見せていただき、その場所から集める形にできるなら、現場の作業は今日と同じまま、集計だけが消えます。
変えるのは、出口のほうです。集まった日報を、集計表・報告書・請求・給与といった行き先に、同じ数字のまま流します。人がやるのは、数字を打つことではなく、出てきたものを見て承認することになります。
集計がなくなると、何が変わるか
当社が実際にお引き受けした先では、複数の販売チャネルの数字を自動で集める形にしたことで、手で転記する集計表がなくなりました。朝の時点で全案件の状況が見えるようになり、毎朝の集計作業がゼロになっています。
学校の中に置かれた予備校では、引き継ぎメモや連絡事項がExcelと口頭で回っていたものを仕組みに移しました。「その人しか分からない」という状態が消え、休まれても止まらなくなっています。年間の業務コストは1,000万円ぶん減り、利益率は15ポイント上がりました。現場で起きたことを、当社が計測した数字です。
集計がなくなって空いた時間は、報告を読んで判断する側に回ります。日報を集める仕事と、日報を読んで手を打つ仕事は、本来は別のものです。
当社の進め方と費用
まず、今の日報と集計表をそのまま見せていただきます。書く人・書く場所・集める人・行き先を確認して、「月に何時間・何円ぶんか」を数字にしてお出しします。ここまでが0円です。
効かないと判断したら、そう申し上げます。マクロで足りているものを置き換える提案はしません。
作る場合の費用は、初期費用が一律98,000円(税別・御社に入るときの最初の1回だけ)、動かし続ける月額が12〜25万円(税別・保守を含む)です。様式が変わったときに直すのは当社の仕事で、月額の中に入っています。効果を確認して採用いただいた業務にだけ月額が発生します。
御社の業務がどこで止まっているかは、手順を一度だけ通して見せていただければ見当がつきます。その場で「月に何時間・何円ぶんか」「AIで回せるか」をお伝えします。見立てまでは0円です。